松☆クリスタル 代々木スペシャル

行ってまいりやした。


前回の春ツアーでおぼろげながらに示された「ニュー松浦」の輪郭がよりハッキリと見えるような内容だったと思います。VTRコーナーのインタビューで語っていた「1年目の私には今の私のようにはできない、でも今の私もあの頃のようにはできない」というのがまさにその通りで、本人の口からそういうことが語られたことに松浦さんの人間力というか懐の深さを感じ、また妙に嬉しくもありました。


また、ハロプロのソロアーティストとして初のアリーナ公演を成功させた(客入り・公演内容両面で)ということは、大航海時代の西欧世界における喜望峰到達、MLBにおける野茂の成功、NOAHにおける東京ドーム興行に匹敵する記念碑的な出来事としてハローの歴史に刻まれることでしょう。未来への橋頭堡。


内容的には、クラシカルなグラウンドの攻防→空間的なロープワーク→場外戦→大技の応酬→重低音ストンピング→バニハン(夏男)でピンフォール→マイクアピール という風に、様々な見せどころを流れるような展開で余すことなく詰め込んだ、見ごたえのあるものでした。実によいコンサートであった。


ごく私的な感想としては、Wアンコールで『可能性の道』が歌われたとき、今日の昼の番組に出てた高山善廣のエピソードを突然思い出しました。道場入門後数ヶ月で脱走した後、ライフセーバーやサラリーマンとして働きながらもリングへの情熱は断ち切れず5年後にマット界復帰、そして今では様々な団体のリングでメインイベンターを務める引く手あまたの売れっ子レスラーへと成長した高山選手のことを思い出して「ああ、これ高山の歌だなあ」などと変な感慨にひたってしまいました。きっとぼくだけじゃないハズ!