『レモン色とミルクティ』

ここ一年ほどつんく♂氏の右傾化を指摘する声があちこちで聞かれますが、そういう視点から考えるとこれは実に巧みに作られた愛国心発揚ソングなのではないか、と。

本来ならこの曲、「ゴロッキーズのみずみずしい歌唱を正統派アイドルポップスのフォーマットにパッケージしたラブラブハッピーチューン」ってことで、デート妄想にでも耽りながら「はぁ、美貴たん…」みたく楽しむのが正しい姿勢、というか実際最初の何回かはそういう風に聴いてたんですけど、6回目あたりでサビのフレーズ「ASIAの真ん中で」からうっかり大東亜共栄圏を連想してしまったが最後、禁断の予言を発見してしまったMMRスタッフのような心持ちになり、今ではサビに差し掛かるたびに慄然としております。

『がんばれ日本サッカーファイト!』みたいな首根っこ掴んだ力づくの押し付けから、甘く楽しいゴロッキ世界にそっと真意を織り込むサブリミナル的な洗脳へと、短期間で劇的なまでに手口が巧妙化していると言えましょう。つんく♂め、いつの間にこんなゲッベルスばりの面白スキルを身につけやがった…みんなこの陰謀に早く気づいて!手遅れになる前にー!



まあ何が一番手遅れって、ぼくはもう既にこの歌がどうしようもなく好きになっちまったってことですよ!